長い間、田舎のボロアパートに住んでいた。
定年退職を機に、この街に終の棲家を求めて戸建生活を始めてから1年
住宅密集地の一角にあるこの家での生活は快適そのもの
家を一軒構えると、ご近所付き合いも大変になると聞いていたけどそれほどでもない。
ましてや、ここは小都会
他人の暮らしに興味津々の人もいなければ、かと言って無関心でもなく、程よい距離感で生活できるのは何より私が望んでいたこと
田舎に住んでいた時は、親は?兄弟は?子供は?と、当たり前のように家族調査から始まった。
相手からしてみれば、近所のことは何でも知っておきたい、みんな親戚、みたいな親切心からのことなのだろうけど、冗談にも胸を張って言えるような親兄弟を持たない私にとっては、苦痛以外の何でもなかった。
正直に言えば言ったで、話に尾ひれを付けて噂されるのがオチだったし
集合住宅と言えば、どの部屋も間取りは同じ
その上、ボロとくれば底辺の生活をしている人の集まり
なのに、その中でも見栄の張り合いがあった。
テレビを買っても速攻妬まれ、イヤミの一つも浴びせられる。
オラこんな村いやだぁ
村じゃなかったけどね
田舎のボロアパートと比べてはなんだけど、今働いているサ高住でも同じようなことはある。
要は高齢者専用のアパートみたいなものだから
そこの住人のなかにも多少の貧富の差はあって、いつもきれいな服を着ている人もいれば、毎日着た切りスズメの人もいて、高齢者と言えども同じ屋根の下で暮らすということは、なかなか難しい。
お金の心配ばかりしている着た切りスズメさんは、人の悪口を言うのが趣味のようなお方
この方の話を聞いていると自然と田舎のボロアパート暮らしを思い出す。
階下の奥さんがまさにそうだったし
思い出すだけで虫唾が走る。
老人施設と言えども、集合住宅暮らしはもう御免
それほど今の暮らしが快適だからかも知れないが、死ぬまで戸建で暮らしたいと切実に思う今日この頃
そのためにはボケないようにしないとね
夜勤明けの今日の夕ご飯は、例の如くレンチンがメイン
お腹が空いていれば何でも美味しい。
貧乏育ちの私は食べるモノに多くは望まない。
品数が多いだけで祭りの気分になるぐらいだし
今日の夕ご飯
揚げてから冷凍しておいた春巻きをレンチン
久しぶりに買ったマルちゃんの袋入りワンタンに玉子を入れて食べたが、正直言ってこれだけで満腹
老後の住まいは戸建かマンションか
健康な60代の一人暮らしが考えるのはまだその段階
問題は健康じゃなくなった場合のこと
うーん
考え出すと頭が痛くなるし、正直言って、身の回りのことが自分でできなくなった時は、ポックリ逝きたい。